このお盆休みを北海道の山で過ごすことは決めたが、どこの山に行くかは悩みどころだった。
日高縦走も魅力的だし、暑寒別岳の雨竜沼湿原やニペソツも気になってはいた。
ただ、縦走となると車移動が面倒なので今回はバスと電車で移動することにした。
そうこうしてるうちに今回同行するHさんが何とエクセルファイル付きで日程を送ってきてくれたのである。
Hさんも日高方面を含め、バスの乗り継ぎなどさまざまな案を考えた結果、知床と大雪の2つに行くことになった。

13日23時15分札幌発の夜好バスに乗り込み一路知床を目指す。
バスは3列シートでなおかつ仕事終わりと言うこともあり、がっつり寝られた。
日付変わって14日。6時20分ころウトロ温泉バスターミナルに到着。ここで初日の食料を買い込む。

そしてタクシーで登山口へ(タクシーは所用時間約20分で4000円)
なんだかんだでゆっくりとしたスタートになり、タクシーを運転してたおっちゃんからも
少し心配されたがそれは日帰りの場合。
テントを担いでいる僕らはそんなに焦る必要はないと気楽に考えていた。

出発前に一枚
天気予報では翌日から猛烈な雨がふるとなっていたが初日は快晴。気持ちの良いスタートを切った。
今回、足元は1年以上履いてなかったザンバラン クラシコ。
この山行を前にトレランシューズで行くか登山靴で行くか迷ったが結局これにした。
しかし、序盤こそ調子よく歩けたものの歩いていると段々とかかとに違和感を感じるようになってきた。
この時点で持参していたリガードの保護パッドを付けておけばよかったのだが、
行動中はどうも面倒でやりたくないため、そのままにしておいた。これが後々尾を引くことになろうとは…。

携帯トイレの使用ブース
歩きはじめて1時間ほどの所で暑くてたまらずサポートタイツを脱ぐ。
登ってくるカップルが目前に迫っていたが間一髪で間にあった、セーフ。

高山植物@

高山植物A

高山植物B
途中、3.4組の若いカップルハイカーに会った。
うち一組と抜きつ抜かれつになり僕ら2人を入れた写真を撮ってもらった。

頂上へは手前の分岐から折り返すことになるのでサブザックでGO
(後ろに見えているのは2日目にあるく予定の硫黄山方面)
12:30 頂上着。

僕らを含め10人以上がおり、にぎわいをみせていた。
半島のため両サイドが海という滅多に見れない風景にしばし見とれる。
特に斜里岳へと延びる山脈が美しかった。
13:00 昼飯を食べ山頂をあとにする。

高度感のある山頂付近

岩清水(そのままでは飲まない方が良いらしいが飲んでも特段何ともなかった)
13:30 分岐へ戻り、硫黄山方面へ向かう。ここからはマイナールートになるため登山道の整備は最小限。
よって藪漕ぎ必須である。

羅臼岳かっこいい

食料を熊から守るためのコンテナ。JMTにも似たようなのがあった

明日歩く予定の硫黄山方面をバックに一枚

海と山がほんとに近い

なにやら怪しげな大地の切れ目が。すごく気になる

これまで歩いてきた羅臼岳方面

さすが緯度が高いだけあって標高1500mでも雪渓が残っている

藪を越えテン場が見えてきた
16:30過ぎ 今日の幕営地である二つ池に到着

テキパキとテントを建て、今夜の調理用と明日の行動用の水を汲みに池へ。
浄水器は2年ぶりの出番となるカタダインの“ハイカー”というモデル。今回もこれはかなり重宝した。

水汲み中@

水汲み中A

今宵の夕げはアマノのカレー+α米に担ぎあげたビールで乾杯
テン場には僕らの他にパーティ、計3張りのテントがあった。
お盆真っ盛りだというのにこの静けさは北アルプスではまず味わえないだろう。
20時ころ寝落ち。
翌15日
夜中の嵐は収まったが小雨が降り続いていた。Hさんと協議した結果、これくらいならいけると判断し5時過ぎに出発。
稜線上はひたすらハイマツの海を漕ぎまくる!
切りたてのハイマツからは松脂が垂れており、これがカッパにや手につくと取れなくなる。

硫黄山周辺。

熊の気配がプンプンする谷を鈴なしで降りていく。
これが道なのか言うほど、急な渓流を滝を巻いたりしながら下りてゆく。

樹林帯まで下りて来た。
予定していたバスに間に合わず下山口であるカムイワッカの滝で時間をつぶそうと思っていたら、
何とこの時期は30分に一本便があることが判明。
急いで乗り込み温泉のあるウトロへ向かう(結局カムイワッカの滝には寄らず)。
到着後、斜里駅までの乗り継ぎ便を確認すると約1時間後とのこと。
急いで雨に濡れた装備をバスターミナル横の芝生に広げ、徒歩10分の町営温泉へ向かう。
しかし、温泉へ入っている間にあれだけ晴れていた空に暗雲が立ち込め、雨がポツポツと落ちて来た。
「これはマズい」ということでゆっくり温泉につかる間もなく切り上げ、干していた装備の回収に向かう。
結局、干す前よりも濡れてしまった装備をかき集め、何とか乗り継ぎのバスに間に会った。
なんとも忙しない旅である。
バスに乗り込むと同時にバケツをひっくり返したような土砂降りの雨になってきた。
今夜の宿泊地である北見へ向けて斜里駅でバスから電車に乗り換える。

途中の網走駅にて
無事、18時頃北見へ着き、今夜の宿である温泉付きビジネスホテル「ドーミーイン」へ。
チェックインを済ませ、明日からの大雪山縦走に向けて食料の買い出しへ。
そして今宵の夕食は…

スカイツリーにも出店するとのうわさのある回転寿司屋トリトンで寿司三昧
もう食えんというまで食べて一人1500円ほど。
サイズ、新鮮さ、味の3拍子もさることながらこのコストパフォーマンスがパない。
(大雪縦走に続く?)